footera1953’s diary

本、旅テーマは色々ある。まだ、方向性は固まっていない。

ゴム(コロンブスうんちくシリーズ最終回)

ゴム(コロンブスうんちくシリーズ最終回)

 『じゃがいも』で☆を6個もらったのでがんばってもう一つ。

 ゴムは、その存在なしでは現在の日常生活を送れないほどいたるところで使われている。しかし、じゃがいもやトウガラシと違って、樹木から出てきた樹液(生ゴム=ラテックス→漆と同じように採取する)は、先住民も活用していた防水用として手袋、靴に使う程度のことはあっても汎用的な材料ではなかった。このためヨーロッパで活用されるまでには、食べ物のそれらに比べると時間がかかった。詳細は前回紹介したテキストを見てもらうしかないが、工業化、実用化に際して出てくる登場人物がなじみ深いので紹介する。

1492年;コロンブス・・・アメリカ大陸上陸

1800年ごろ;マッキントッシュ(服のブランド)・・・2枚の布に加工したゴムを挟んで防水布を作り、レインコートとして売り出した。

1840年ごろ;グッドイヤータイヤ)・・・生ゴムに硫黄を混ぜることで、温度が変わっても弾力が失われないゴムを開発

1888年ダンロップ(タイヤ)・・・自転車用の空気入りチューブを開発特許取得

1895年;ミシュラン兄弟(タイヤ、ガイドブック)・・・自動車用空気入りチューブを開発。この年の自動車レースでデビュー。

 ゴムは、南米アマゾン流域一帯で栽培されたが、植民地政策をとっていたイギリスが、気候の近い東南アジアへ持ち込んで一大産地へと成長させた。その筆頭はマレーシアで、この本を読むまでゴムの原産地は東南アジアだと思っていたくらいである。(現在はタイの生産量が一番多い)

 最後に、ゴムはその弾力性を生かし球技の世界でも大活躍である。サッカーを代表とするほとんどの球技にゴムが使われているのだから、ゴムがなかったらスポーツの世界がまったく違うものになっていたかもしれない。まさに、コロンブスの大陸発見は、スポーツの世界にも大いなる影響を与えたわけである。