footera1953’s diary

本、旅テーマは色々ある。まだ、方向性は固まっていない。

桜伐(き)る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿

 せっかくなので、開花した札幌平岡公園の梅林に行ってきた。こちらの梅は3分咲きと紹介されていた。気温5度程度で雪がちらついている状況。同じ状況で桜は満開となっているので、札幌での夜桜を見ながらの宴会は、相当に厚着をして暖を取りながらと言うことになる。

 気象庁のデータによると、今年の開花は4月15日、平年より14日早い開花となっていた。当然西の方が早いが東京、広島と比較してみた。

      梅         桜       ( )内は平年差

札幌  4月15日(-14)   4月15日(-16)

東京  1月21日(-1)  3月14日(-16)

広島  2月23日(+17)   3月19日(-6)

 今年の開花は平年差が大きすぎて比較しづらいが、西の方では梅は桜に比べ1か月半~2か月近く早く開花している。一方札幌の平年値はその差が2日である。西方の人からすると、梅と桜が同時に咲いては季節感がないと感じるところであるが、これが北国の春と言うもので、雪解けが進むと一挙にいろんな花が開花して春が来る。

前回は桜の歌を紹介したので、梅にも出てもらおう。

東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ

各地の天満宮でおなじみの菅原道真の歌である。福岡の太宰府天満宮は梅が枝餅、山口の防府天満宮には大きな梅園がある。

 今回タイトルに使った「桜伐(き)る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」。こちらは風情のかけらも何もないが、桜の枝を切るとそこから腐る心配があり、梅の枝は切った方が枝ぶりがよくしっかりとした実がつくよと言う教えだそうである。馬鹿と叱っている様子が職人気質で気に入っている。

丘陵の公園内に広く梅が植えられている。枝が直角に生えている姿が梅らしい。
ゴッホが模写した浮世絵の梅もこれが強調されている。

梅と桜の区別は花びらに切り込みがあるかどうか、梅にはない。
花木に弱い私は、同じ時期に咲いている札幌では桜と言われても分からない。